休業損害計算基準
休業損害は、事故により会社を休んだことにより発生した損害のことです。
休業しても、会社から給与が支払われている場合には、認められません。
サラリーマンの場合は、簡単に収入の証明ができますが、自営業者の場合は、確定申告をもとに収入の証明がなされることになります。
自賠責保険基準、弁護士界基準を記載しました。
死亡による逸失利益(家事労働)
高齢者の逸失利益として問題になりやすいものに家事労働があります。
「家事」とは、具体的には、炊事・洗濯・清掃・子育て等をいいます。
今日では、家事労働の逸失利益は、一般的に認められる傾向にありますが、「家事」を行っていたすべての被害者が逸失利益を認められるというわけではありません。
死亡による逸失利益(各種年金)
各種年金が逸失利益として賠償請求できるかという問題に終止を打った判例です。
おおまかな考え方としては、自分で掛け金を支払っていた年金(国民年金、厚生年金他)については、
逸失利益は認められ、自分で掛け金を支払っていなかった年金(遺族年金等)については、逸失利益は
認められないということです。
醜状障害の逸失利益
醜状障害は、女性 14級 12級 7級 とあり、 男性は、14級 12級 の2等級のみになります。
女性のほうが、影響が大きいことが考慮されています。
醜状障害の逸失利益は、認められにく傾向にあります。
労働能力の喪失がなければ、逸失利益も認められにくいからです。
女優やモデルといった職業で収入を得ていた被害者にとっては、醜状障害が労働能力の喪失になるので、逸失利益は認められることになります。
ただし、そういった職業以外の人には、全く認めないということになると、被害者にとっては酷であるという考え方から、逸失利益は認めなくても、慰謝料で考慮するということも、よく行われます。
保険会社から、逸失利益は認められないと言われても、慰謝料の増額を要求することもできますので、諦めず請求してください。
腸骨採取による骨盤骨変形の逸失利益
腸骨採取による骨盤骨の変形は、後遺障害12級5号に該当します。
労働能力喪失率は14%ですが、労働能力喪失を否定する見解があります。
腸骨採取は、骨接合術、関節固定術、脊椎固定術などの手術に際して、移植に必要な骨を採取する目的で行われるものです。
術後の後遺症としては、外形の変形、骨欠損部からのヘルニア、疼痛などがあると言われていますが、判例の傾向としては、逸失利益は認められにくいようです。
骨移植により、骨盤が変形しても、直接労働能力の喪失に結びつかないという考え方です。
ただ、交通事故の場合は、被害者の職業、仕事の内容、性別、年齢などによって個々に判断されますので、労働能力に影響があることを立証することができれば、逸失利益は認められるでしょう。
また、骨盤の変形により、痛みが持続するような場合は、14級9号の神経症状として認められる可能性もあります。
保険会社の言葉を鵜呑みにせず、しっかり主張することが大事だと思います。
脊柱変形の逸失利益
脊柱変形の後遺障害としては、
6級5号 ⇒ 脊柱に著しい奇形を残すもの
11級7号 ⇒ 脊柱に奇形を残すもの があります。
脊柱変形の労働能力喪失率は、、6級5号で67%、11級7号で20%です。
脊柱は、頭がい骨から尾骨までの連続した脊椎のことです。
脊柱の機能は、支持機能と運動機能ですが、脊柱が変形することによって、その両方の機能が減少することになります。
判例では、喪失率表通りの喪失率を認める傾向にあるようですが、諸般の事情を考慮して認定されますので、被害者としては、労働能力の影響をしっかりと立証する必要があります。
判例も、労働能力の喪失自体を否定したものや、喪失率表未満の喪失率を認めたものがあります。
臭覚、味覚障害の逸失利益
臭覚、味覚障害については、後遺障害等級表には該当する等級がありません。
臭覚脱失、味覚脱失については、12級相当とし、臭覚減退、味覚減退については、14級相当とされます。



