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交通事故の判例

素因減額の判例

素因減額の判例をご紹介します

心因的要因での素因減額を認めた判例 (最高裁 昭和63.4.21 交民21.2.239)

肉眼では識別できないが、指の感触によって他の部分との違いが感じられる程度の追突事故で、被害者(52歳女子主婦兼結婚式場係として不定期勤務)は、999日入院、現在も自宅療養中だとして、1審は605万円、2審は拡張請求して1,000万円とし、最高裁判所へ上告していた事案につき、ごく軽微な追突事故であり、以前に賠償請求の経験があること等、「ゴネ得」の心理的要因を過失相殺の法理に従って減額され、事故後3年間40%の範囲で損害が認められ、 285万円の既払額で填補済みとされて請求が棄却された事例。

既往症での素因減額を認めた判例(平成8年.10.29 交民29.5.1272)

63歳男子タクシー運転手が追突され、他覚的所見が乏しい14級神経障害を残したが、事故直後から頚椎後縦靭帯骨化症が判明、これによる治療の長期化、後遺障害の出現が明白とされたが、事故前は通常の社会生活を営んでいたこと等から、損害が拡大したとしても「あるがまま」に賠償すべきとした1、2審判決を最高裁が覆し、疾患の影響が明白であれば「斟酌すべきものでないということはできない」と高裁に差し戻した事例。

身体的特徴での素因減額を否定 (首長事件 最高裁 平成8.10.29 交民29.5.1255)

被害者が平均的な体格ないし通常の体質と異なる身体的特徴も有していたとしても、それが疾患に当たらない場合は、特段の事情のない限り、被害者の身体的特徴を損害賠償の額を定めるに当たり、斟酌することは相当でない。
(首が長いという被害者の身体的要因については、損害額を斟酌できない。)

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